VRは、市などが主催するイベントのPRにも使われるようになっています。
VRを使うことで、イベントの面白さなどをリアルに体験してもらえるため、PRとしては非常に効果的といえるでしょう。
今回紹介する東京都の福生市郷土資料室でも、企画展示「西多摩の埋蔵文化財展」のPRのため、VR技術を活用したプロモーションムービーを公開しています。
企画展示をVRでPRすると聞くと、大抵の人は展示スペースを360°映像で撮影し、内部の様子を体験してもらう方法や、来場者目線のVR映像で展示スペースを体験してもらうことを思い浮かべるかと思います。
しかし福生市郷土資料室は、そんな予想を簡単に裏切ってくれました。
西多摩の埋蔵文化財展のプロモーションムービー「DOKI・DOKI・VR~もしも私が、土器だったら~」は、タイトルの通り土器の視点に立ち展示室を眺めるというものなのです。
「DOKI・DOKI・VR~もしも私が、土器だったら~」の内容は?
「DOKI・DOKI・VR~もしも私が、土器だったら~」は、西多摩の埋蔵文化財展に興味を持ってもらい、より一層誘客することを目的に作成されました。
もし、自分が土器だったらという設定のもと、擬人化した土器が来場者を観察するという内容になっています。
動画内では、ショーケースの中から来場者を見るという新鮮な体験をすることができます。
また、周囲を見渡すと、自分と同じように展示されている土器の様子も見ることができます。
動画内では、来場者が現れ展示物を鑑賞する様子が映されています。
そのときの土器の気持ち?も字幕で表示されていて、見ていて楽しい内容になっています。
自ら「VRの無駄遣い」といっていることから、作った本人はいたって大真面目ということもなさそうです。
遊び心も取り入れたこのVRは、幅広い人の興味を引いてくれると思います。
視聴時間も1分ほどで、サラッと見ることができます。
ブラウザまたはスマートフォンから視聴することができるので、お暇なときにでも見てみてはいかがでしょうか?
西多摩の埋蔵文化財展とは?
西多摩の埋蔵文化財展は、西多摩4市(青梅市、福生市、羽村市、あきる野市)が共催し、各市で出土した代表的な縄文土器などを、約80点集めて展示しています。
西多摩地区では多くの遺跡が発見されており、土器や石器が多数出土しています。
しかし、それらの出土遺物を見ることができる機会は限られています。
今回の西多摩の埋蔵文化財展は、埋蔵文化財を通して西多摩地域の歴史を知る貴重なきっかけとなるでしょう。
とは言え、土器に馴染みがある方はそれほど多いとはいえないかもしれません。
そこで、少しでも土器に興味を持ってもらえるようなプロモーションを考えた結果、VRを活用した映像制作にたどり着いたのです。
西多摩の埋蔵文化財展は、4月15日まで開催されています。
普段は見ることのできない貴重な土器も展示されているため、お近くの方は足を運んでみてはいかがでしょうか?
東京は遠くていけないという方や、時間がないという方も、VR映像ならいつでも気軽に見ることができますよ。
短い時間ですが、斬新な視点から体験できるVR映像を、ぜひ一度見てみてくださいね。