すべり台式の非常口があることをご存知でしょうか?
すべり台式の非常口は、高速道路のトンネルなどに設置されており、事故などがあった際「すべり台」を使って安全な避難道路へ避難するものです。
全国的に見ても、まだ設置箇所が少ないということもあり、まだあまり認知されていません。
2017年3月に開通した横浜北線の「横浜北トンネル」には、首都高速初めてとなる「すべり台式非常口」が採用されています。
しかし、万が一の事態に滑り台式非常口を正しく使用できなければ意味がありません。
そこで首都高速道路は、すべり台式避難方法のVR体験施設を大黒PAに整備し、避難を事前体験できるようにしました。
すべり台式非常口とは
すべり台式非常口のあるトンネルは、車両が走行する「車道部」と、緊急時に避難する「道路下安全空間」の2層構造になっています。
この、車道部と道路下安全空間をつなぐために設置されているのが、すべり台式非常口なのです。
すべり台には若干のカーブがかかっていますが、高さや構造は公園などで見かけるものとほぼ変わりはありません。
そのため、存在と使用方法さえ知っていれば、簡単に避難することができます。
体験できるVRはどんなもの?
大黒PAで体験できるVRは、トンネル内で火災に遭遇した場合を想定して作られています。体験の手順は、、、
・火災発生により車を止めて非常口へ
・非常時の脱出ボタンを押して扉を開ける
・すべり台で道路下に避難
・避難道路を通って地上へ脱出
の4段階となっています。
トンネルで火災が発生した場合どのように避難するべきか、VR映像を通してリアルに体験することができる内容となっています。
また、「非常口前にクルマを停めない」「クルマは道路の左右どちらかに寄せて停める」「キーは残して避難する」といった、避難時の停車に関する注意事項や、消火設備などの説明も含まれています。そのため、横浜北線利用者でなくても体験しておいて損はありません。
このVRは、大黒PA本館1階の情報コーナーで体験することができます。
6月までは日曜のみ、7月以降は土日、休日の9時30分から13時まで無料で体験することができます。
もしものときに備えて、一度は体験しておきたいものですね。
VRは防災分野にも拡充している
このVRを設置することにより、まだ馴染みの薄い「すべり台式非常口」による避難方法を、より多くの人に知ってもらうことができるでしょう。
また、VR特有の臨場感により、利用方法をより深く理解することもできます。
このように、VRは防災の現場で幅広く活用されるようになってきています。今後も、災害の被害を最小限に抑えるため、VRの活躍に期待しましょう。
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