3次元CADのデータをVR空間で表現するレビューシステムは、ものづくりにおけるVRの活用方法として注目を集めています。
VR空間なら、スケールなどの図面ではわかりづらい部分も原寸で確認できます。
また、様々な角度から詳細な確認が実施できるので、早い段階で問題点を発見することができるのです。
また、試作品を作ることなく確認が実施できるため、コストの削減にも大きく貢献します。
CADデータをVRで体感
しかし、これまでのVRレビューシステムは、広いスペースにいくつものスクリーンを用意する必要があるという課題がありました。
また、システム自体も高額で、導入することのできない企業がほとんどだったのです。
サイバネットシステム株式会社の「バーチャルデザインレビュー」は、これらの課題を克服したレビューシステムです。
汎用品のVRヘッドセットを使うため、スペースも必要なく比較的安価に導入することができます。
また、遠隔地にいたとしても同一のVR空間に入りディスカッションすることもできます。
そんな「バーチャルデザインレビュー」が、バージョン2.0としてパワーアップします。
今回は、バージョンアップにより強化された機能について紹介していきたいと思います。
VRのリモートデスクトップ機能
VR空間にデスクトップ画面を表示する、リモートデスクトップ機能が追加されました。
「バーチャルデザインレビュー」につなげているパソコンの画面を、バーチャルスクリーンとして表示することができます。
この機能により、VR空間でレビューを行いながらその場で形状の変更し、リアルタイムで形状の確認をすることができます。
また、パソコンに保存している資料やWEBブラウザを表示しながらディスカッションを行うことも可能です。
レビュー結果確認のユーザビリティ向上
レビュー終了後に、指摘事項を振り返る機能が使いやすくなりました。
形状タグ、テキストタグ、音声タグなどのスマート付箋を付けた位置が記録され、次に「バーチャルデザインレビュー」を起動した時に再現されます。
この機能を利用すれば、あらかじめレビューするポイントを明確にしておく、レビューの結果を後で見返す、参加できなかった人が後でレビューするといったことが可能となります。
また、VRヘッドセットを装着しなくてもレビュー結果を確認できるようになります。
パソコンの画面で指摘事項を確認できるので、確認しながら修正に取り掛かることができます。
また、指摘事項に番号をふれるため、モレを防止することもできます。
さらに、VR管理画面からも、VR空間にドキュメントを表示できるようになります。
これにより、事前にドキュメントを最適な位置に調節したり、バーチャルカメラを最適な位置に調節したりできます。
より円滑なレビューの実施に役立つでしょう。
物作り産業に生かすことができるVRは今後に期待
今回のアップデートで、さらに3次元CADによる設計の工数が短縮できそうですね。
また、問題点の見落としや、コミュニケーション不足による改善ポイントの伝達モレといった事態も防ぐことができます。
このように、ものづくりの世界でもVRがどんどん活躍する時代になりつつあります。きっとあなたの業界でも、VRが活躍するようになると思いますよ。
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