ビール工場見学は、普段目にすることのできないビールの製造工程を間近で見ることができます。
多くの工場で見学できるようになっているため、ビール好きでなくとも行ったことがある人も多いかと思います。
また、見学終了後はできたてのビールを楽しめるため、ビールファンなら頻繁に訪れても飽きませんよね。
そんなビール工場見学ですが、一つ大きな課題を抱えています。それは、休日は生産ラインが稼動していないことが多いということです。
ビール工場見学の来場者は、どうしても一般の会社が休日の日に集中します。
しかし、その日は工場も休日のため、ラインが高速で動くさまを見学者に伝えることができない状況なのです。
この課題を、VRが解決しています。キリンビールでは、国内の工場でVR見学システムを導入しています。
これまでは、ビデオを上映するだけでしたが、VRを導入することにより、工場が稼動していなくてもより臨場感あふれる体験が可能になりました。
VR見学ができるビール工場は?
これまでは岡山、横浜の2工場にVR見学が導入されていました。
そして、2018年より名古屋、仙台、取手、福岡の4工場に新たに導入しています。
製造ラインが稼動している日は、VR見学が実施されていません。
あくまで、製造ラインが稼動する代わりとして、VRコンテンツが用意されている形になります。
設備の前に用意された専用スコープをのぞくと、ビールの製造工場を360°体験することができます。
ライン上を高速で流れる缶にビールが次々と注がれ、閉栓するさまはなかなか見ごたえがありますよ。
缶ビールの目線の360度映像が用意されているので、まるで自分が缶ビールになって出荷されるような映像が楽しめます。
検品され、箱詰めされ、トラックに乗せられ、といった体験は、他ではなかなか味わうことができません。
メルシャンでもVRを活用
キリンのグループ企業であるメルシャンでもVRが導入されています。
2017年10月に、東京で行われた「シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル」では、ドローンで撮影したブドウ畑を、VRにより360°見渡す体験が用意されていました。
VRコンテンツの所要時間は約5分間で、途中には原料のブドウを試食する仕掛けもあります。
また、ワインを飲みながらVR体験することもでき、まさに5感を活用した体験ができるというわけです。
このように、キリンでは工場見学にVRを取り入れることで、来場者の満足度工場にも成功しています。
キリンが行った見学者調査では、VR見学を体験しない場合の工場見学満足度は48%に対し、VR体験後は89%へ向上したとのことです。
このことからも、VRを活用した臨場感あふれる体験が、ビジネスに大きな影響を与えることがわかります。
今後も発展を続けるVRを大いに活用していきましょう。
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