少子高齢化が進む中、働き手の不足はどんどん深刻になっています。
2018年3月卒の大卒者の求人倍率は1.78倍となっており、企業にとって新卒採用は簡単な状況とは言えないでしょう。
また、苦労して新卒者を採用しても、仕事内容のミスマッチなどにより、すぐに離職されるケースも少なくありません
厚生労働省の調査では、大卒就職者の30%以上が、就職後3年以内に離職していることが分かっています。
採用活動には多額の経費がかかります。多くの資金を投入し、期待して採用したにもかかわらず、すぐに辞められてしまっては会社にとって大きな痛手となってしまいます。
また求職者にとっても、この状況は痛手となります。就職にとって最も有利な、新卒という肩書きを失ってしまうのです。
さらに、両者共に貴重な時間を無駄にしてしまいます。
採用活動にVRを取り入れる2大メリット
このような状況を打破する救世主として注目を集めているのが、VRを採用活動に取り入れることです。
では、採用活動にVRを取り入れるメリットについてまずは見て行きましょう。
採用者のミスマッチを低減
新卒採用者の離職の原因は、主に仕事内容のミスマッチです。
就職前に仕事内容の情報を十分得ることができず、いざ入社してみると説明と違うということが起こります。
このミスマッチは、企業にとっても「採用したけれど仕事内容に合う人でなかった」という事態を引き起こしてしまいます。
実際に体験したかのような情報を得ることができるVRなら、この問題を事前に解決することができます。
オフィスの就業中や休憩中の風景、内装などをVRコンテンツとして撮影しておけば、写真や動画では表現しにくい、企業のリアルな現場を求職者に届けることができます。
企業側と求職者側の期待値のギャップをなくす取り組みは、採用担当者と求職者双方にとって非常に役に立つことでしょう。
両者の経費削減を実現
採用活動には多額の経費がかかります。
企業側は、採用広告費、説明会会場費、採用担当者の人件費、などなど様々な経費をかけて採用活動を行っています。
また、求職者側もただで就職活動ができるわけではありません。
特に地方に住む人は、首都圏で企業説明会に参加するだけでも結構な交通費がかかります。
そのため、就職活動で足を運ぶことのできる企業は限られてくるのです。
このような問題も、VRを活用すれば解決することができます。
遠く離れた場所にオフィスがあったとしても、自宅にいながら実際のオフィス見学のような体験をすることができます。
また、合同説明会などのイベントと併用して、ブースでVRコンテンツを見せれば、説明会会場も自社オフィスへと早変わりさせることができます。
就職活動をしている人は、できることならいろんなオフィスを見てみたいと思っています。
また、企業はより多くの人に会社を見てもらいたいと思っているでしょう。
VRはこの両者の願いを実現することができます。
採用活動にVRを取り入れた2つの事例
ではここからは、実際に採用活動でVRを活用している事例を紹介していきましょう。
豊田ハイシステム株式会社
豊田ハイシステム株式会社は、グリー株式会社と協業し、学生向けの企業プロモーション用VR映像を制作するサービス「VRオフィス見学」を提供しています。
制作した映像は、全国の大学生限定無料カフェ「知るカフェ」にVR閲覧機器とともに常設します。
また、YouTubeやSNS、企業ホームページなどで公開することもできます。
下記の動画は、豊田ハイシステムの360度プロモーション動画です。
VR特有の臨場感で企業を紹介することで、企業と学生の相互理解を深め、学生の入社意欲をかき立てるコンテンツになっています。
楽天株式会社
楽天株式会社は、VR映像によるオフィスツアーをYouTubeに公開しています。
このVR映像では、オフィスの設計へのこだわりを360°余すところなく紹介しています。また、出勤から退社まで、1日をなぞるようにオフィスを移動していく映像で、自分が働いている様子がイメージできるように製作されています。
施設の様子など、写真や動画だけでは伝えきれないものを伝えるために、360度コンテンツはとても有効です。
最近では、オフィスにこだわりがある企業が導入するケースが非常に増えています。
あなたも検討してみてはいかがでしょうか?
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