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VR体験で偏見をなくす。認知症の方が住みやすい社会への取り組みをご紹介

VR認知症サンプル

認知症という病気の名前は、ほとんどの人が聞いたことがあると思います。

しかし、認知症が実際にどのような病気か知る人はそれほど多くなく、認知症になると人が変わってしまう恐ろしい病気と思っている人も少なくありません。

 

そのため、認知症に対して偏見を持つ人も少なくありません。

偏見があるため、何かあっても助けてもらえず、認知症の方が生きづらくなってしまっているのが現状なのです

 

VR認知症体験

この状況を改善するために開発されたのが、「VR認知症体験」です。

VR認知症体験では、認知症でない人が認知症の中核症状を体験することができます。認知症の症状は「単なる物忘れ」だけではありません。

 

このVR認知症体験では、ことなる3つのコンテンツを体験することができます。

それぞれ紹介していきましょう。

 VR認知症体験

私をどうするのですか?

「私をどうするのですか?」では、自分が認知症の患者となり車から降りるシーンを体験します。

「車から降りてください」と声をかけられ降りようとすると、なぜかビルの屋上に立っています。

これではとても足を踏み出すことはできません。さらに、「なぜ、どうなっているの?」という、混乱したモノローグが頭の中に響いてきます。

 

それでも「大丈夫ですよ」と促され、無理やり足をビルの外に踏み出した瞬間、足は地面の上に戻り周囲の景色も元に戻ります。

認知症の方が見ている世界に、衝撃を受けることでしょう。

 

車から降りることが、ビルの上から飛び降りるように感じているとは普通の人は理解していません。

リアルな体験を通じ認知症の方が見ている世界を理解することで、どうして欲しいのか真剣に考えた上で、対処することができるようになるでしょう。

 

 

ここはどこですか?

「ここはどこですか?」では、電車で乗り換えがわからなくなる体験ができます。

行き先はわかっているのだけれど、今何線に乗っていて乗換駅がどこなのかが突然わからなくなります。

とりあえず最寄り駅で降り、駅員に場所を聞くも改札に案内されてしまいます。

どうしていいかわからなくなる心細さと不安感、なぜ覚えていないのかと困惑する感覚をリアルに体験できるのです。

 

認知症の人が、突然どこにいるかわからなくなることを理解していれば、「どうしたいのか」をたずねるだけで簡単に問題を解決してあげることができます。

このVR体験をしておけば、突然困った人に話しかけられてもサポートすることができるでしょう。

 VR認知症サンプル

 

レビー小体病 幻視編

レビー小体病とは、認知症の中の一つの病気です。初期に幻覚や幻視、妄想などの症状が現れます。

このVR体験では、レビー小体病で現れる幻覚を再現しています。

二人しかいない人が四人に見えたり、ケーブルが蛇に見えたり、いないはずの虫が見えたりする体験ができます。

 

これらの幻覚は、他の人がそのものに触れることで解消します。自分では幻覚か本物か、判断することはできないのです。

幻覚が見えるといっても、普通の人ではどのような感じになるのか想像もつかないと思います。

VRを使うことで、見えている幻覚をリアルに体験できるので、認知症の人へ理解がさらに深まることでしょう。

 

 

 

VRを活用することで、認知症の方に対する理解をかなり深めることができます。

認知症に対してネガティブな印所を持つのではなく、ポジティブな感情を発信することを目的としてこのプロジェクトは実行されています。

 

最近では、認知症体験イベントなどを開催する自治体や企業もどんどん増えています。

201710月には、体験人数が1万人を突破し、この活動はますます広がっていくことでしょう。

あなたも、お近くで体験イベントが開催されているときはぜひ参加してみてください。

多くの人が認知症に対する正しい認識を持てば、お互いが助け合える社会が作れることと思いますよ。

 

 

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